4月開幕の大阪・関西万博で、放送作家の小山薫堂さんが手がけるパビリオン「EARTH(アース) MART(マート)」が18日、初公開された。「いのちをつむぐ」をテーマに、日本人が育んだ食文化の可能性と未来の食のあり方を問いかける。
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万博では8人のプロデューサーが「いのち」をテーマにシグネチャーパビリオンを設ける。小山さんはその一人で、熊本のキャラクター「くまモン」の生みの親としても知られる。
外観は、全国から集めた茅(かや)を使ったかやぶき屋根が特徴。入り口にはローマ字で「いただきます」と書かれたのれんがかけられている。
大きな二つのフロアのうち、「いのちのフロア」はスーパーマーケットの陳列配置をイメージして、野菜、魚、肉の順番にオブジェを展示。パック詰めされた肉のオブジェの上には、生まれたばかりの牛や鶏の写真が映る。
日本人1人が食べる10年分の食糧が入る大きなカートや、世界に暮らす家庭の1週間分の食料を示すレシートなどもある。
25年後に食べる「万博漬け」も
「未来のフロア」では、未来の冷凍食として、ショウガやマッシュルームなどを冷凍して粉末化したものを展示。6月ごろから来場者が梅干しを漬けて25年後に食べられる「万博漬け」の体験が出来る。
小山さんは「生きるということは食べること。人間がどれだけの命を食べるかを知ることで命に感謝し、『いただきます』を大切にしたくなるようなパビリオンになった」と話した。
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